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「キプム」は日本語で「喜び」を意味します

「キプム」は日本語で「喜び」を意味します

当院の名前は、日本語でいうと「喜びの病院」になります。私たちは常日頃この名前にふさわしい病院になるために努力しています。最近、当院に来院される多くのヘルニア患者の方々は、このようにおっしゃっています。 「キプム病院が見つけられて本当にうれしかったです」 「キプム病院に来院できてとてもうれしいです」と。

このように言われる患者の方々は、まだ手術も受けていないのに、さらに病院にまだ来院もされていないのに、当院を知ったことがうれしいとおっしゃっています。その理由について考えてみました。 当院の新しいヘルニア手術法が、まさに患者の方々が探し続けていた手術法であるからではないかと。また、そのような病院が存在するということを知っただけでも安心できたからではないかと。そして、優れたその手術法で自分が手術を受けられることを、とても幸いだと思ったからではないかと

私たちはこれからも努力し続けます。手術を受けて数年がたっても、当院のことを思い出すたびに喜び(キプム)を差し上げられる病院となります。

歴史とスタッフ

キプム病院は 2005年12月1日に開院しました。カン・ユンシク院長は、当院の開院前の2001年から韓国最初のヘルニアセンターを開き、運営してきました。当院は、1990年度に設立され、韓国最高の大腸肛門病院として非常に有名であったソウル外科医院から発展してきた病院です。

現在、23名の専門医が勤めています。

  • 外科専門医: 9名 / 内科専門医: 5名 / 家庭医療専門医: 2名 / 婦人科専門医: 1名 / 放射線医学専門医: 5名 / 麻酔科専門医: 1名

センター & クリニック

ヘルニアセンター

キプム病院は、開院から現在に至るまでヘルニア手術に力を入れており、この9年間、毎年韓国でヘルニア手術を最も多く行われている病院です。

2013年からは、独自に開発した手術法(人工の網であるメッシュを使用しない新しい切開手術法)であるノーメッシュ鼠径ヘルニア手術法で手術を行っております。 ヘルニア手術に経験豊富な7人の外科専門医がヘルニア手術を担当しています。ネット上では、人気のあるヘルニアブログを運営し、一般人向けの『ヘルニアガイドブック』と 『ヘルニア解説マンガ』を刊行し、ヘルニア手術に関する情報を発信しております。

当院で治療できるヘルニアの種類は、鼠径ヘルニア、臍ヘルニア、大腿ヘルニア(femoral hernia)、 腹壁瘢痕ヘルニア(incisional hernia) などがあり、このうち9割以上が鼠径ヘルニア手術です。鼠径ヘルニアの場合、症状の大きさと関係なく、全て当院の新しいノーメッシュ鼠径ヘルニア手術法で行っております。また、全ての鼠径ヘルニア手術は、例外なく睡眠局所麻酔法(短時間眠っている間に局所麻酔をかける方法)を用います。局所麻酔は安全性が非常に高いため、高齢者の方も安全に手術を受けることができます。実際に、当院で鼠径ヘルニア手術を受けられた最高齢者は、103歳の患者様で、今も元気に過ごされています。当院の手術法がどれほど優れているかは、他の医師もよく知っているので、約200か所以上の泌尿器科医院よりヘルニア手術の依頼を受けております。

< The 103-year-old man and Dr.Kang Yoon-Sik >

外科手術クリニック

キプム病院は、ヘルニア手術以外にも様々な分野で優れた手術実績をあげております。腹腔鏡下虫垂切除術 (Laparoscopic appendectomy)は、当院が韓国では最も多く行っています。(893 appendectomies in 2017) 多くの医師や一般の患者様が、当院の実力を認めてくださった結果であります。その他、腹腔鏡下胆嚢摘出手術と肛門手術などを、毎年1,500件以上行っております。

内視鏡センター

キプム病院は、大腸内視鏡検査と胃内視鏡検査において韓国最高の実力を誇る病院です。毎年、約12,000件の大腸内視鏡検査 (colonoscopy)と約 22,000件の胃内視鏡検査(gastroscopy)を行っております。

<大腸内視鏡検査(Colonoscopy)>

大腸内視鏡検査に関する質の指標(Colonoscopy quality indicator)として世界的に使われているのは、腺腫発見率(ADR, adenoma detection rate)です。50歳以上の男性の場合、ADRは25%以上に、50歳以上の女性の場合は15%以上を維持することが勧告されています。また、盲腸挿管率(Cecal intubation rate)は90-95%を維持することが望ましいと言われています。
    適切な指標 キプム病院(in 2017)
腺腫発見率(ADR, adenoma detection rate) 男性(≥ 50歳) >25% 44.9%
女性(≥ 50歳) >15% 30.0%
盲腸挿管率(Cecal intubation rate) 90-95% 99.9%
腺腫発見率が重要な理由は、大腸がんの予防につながるためです。大腸内視鏡検査で腺腫が見つかれば除去しますが、このように定期的に腺腫除去を行うと、大腸がんの発生率を75-90%も減らすことができます。

<胃内視鏡検査(Gastroscopy)>

胃内視鏡に関しても非常に精度の高い検査を行っております。胃内視鏡検査に関する質の指標は、早期胃がんと進行胃がんの発見率です。韓国の全国統計によると、韓国の平均発見率は1.3(56.8%/43.2%)です。 しかし、キプム病院の2017年度の早期胃がんと進行胃がんの発見率は、4.8(82.8%/17.2%)①です/②でした。進行胃がんは簡単に見つけることができますが、早期胃がんの発見は、豊富な経験と実力があってこそ可能です。当院の早期胃がんの発見率が高いということは、非常に精度の高い検査が行われていることを意味します。

人間ドッククリニック

キプム病院の人間ドッククリニックは、高性能の検査機器を備えており、非常に正確な検査を受けることができます。また、患者さんに必要な検査のみおすすめしております。 精密な血液検査や尿検査、超音波検査, レントゲン検査 (mammography, and CT) などを行い、内視鏡検査は内視鏡センターにおいて検査を受けることができます。

ほどんどの検査は、採取した血液と被ばくの恐れが全くない超音波診断装置を利用します。超音波検査は精度の高い検査のために、GEヘルスケアとPhillipsの最新の超音波診断装置を用いております。放射線装置を使用しなければならない場合は、被ばくの恐れを最小限に抑えられるように高性能の装置を利用しており、また個人の体格指数(BMI)を基に、患者個人の最小の放射線量を調べた上検査を行います。特に、心臓の検査は、心臓の冠状動脈の撮影に特化したSiemens 126 Dual Flash CT装置で検診を受けることができます。



キプムヘルニアセンター

1987年にアメリカの外科医であったリヒテンシュタイン (Lichtenstein)が、メッシュ(人口の網)を使用する新しい鼠径ヘルニア手術法を発表するまでは、すべての鼠径ヘルニア手術にメッシュは用いられていませんでした。しかし、当時の手術法(posterior wall repair)は再発率が10-30%に至るほど非常に高いものでした。そのため多くの外科医は、再発を抑えられる新しい鼠径ヘルニア手術法を期待していた時でした。キプム病院のカン・ユンシク院長は、外科医になった1987年から、鼠径ヘルニア手術の主な手術法であったバッシーニ法(Bassini repair)で、数百件以上のヘルニア手術を行った後、2001年度に韓国最初のヘルニアセンターを開設し、メッシュを使用するメッシュプラグ法(mesh plug repair)を本格的に取り入れ、2012年までにこの手術法で5000件以上の手術を行いました。

しかし、メッシュプラグ法で多くの手術を行っているうち、遷延性術後痛(chronic postsurgical pain)を訴え苦しむ患者さんを多く見ました。そんな中、ある大学病院でメッシュプラグ法で手術を受けた後、激しい痛みで苦しむ患者さんと出会いました。カン院長は、この患者の身体に埋め込まれたメッシュの除去手術を行いましたが、手術の後その患者の痛みは劇的に消えたのです。

このことをきっかけに、メッシュを使わないノーメッシュ鼠径ヘルニア手術法の必要性を強く感じたカン院長は、従来のバッシーニ法を行ってきた手術経験を基に、第3の新しいノーメッシュ鼠径ヘルニア手術法の研究に取り組み始めました。カン院長は、バッシーニ法 (Bassini repair)などの従来法(posterior wall repair)には、非常に高い再発率という問題があるということも分かっていたからです。

カン院長は、2013年からノーメッシュ鼠径ヘルニア手術法について研究を重ね、2018年末まで約6年間、7,500件以上の新しいノーメッシュ鼠径ヘルニア手術を行いました。現在まで再発率0.5%未満の非常に良好な手術結果を示しています。研究に研究を重ねた末、2017年末には新しい手術法を完成させ、2018年1月初旬からは完成した鼠径ヘルニア手術法を用いて手術を行っており、今後はこの5年間の結果より一層良好な結果が得られるものと期待しております。完成したこの新しいノーメッシュ鼠径ヘルニア手術法を、従来のノーメッシュ切開手術法(posterior wall repair)と区別するため、当院ではカン修復術 (Kang repair)と呼んでおります。当院では、鼠径ヘルニアの状態がいくら進行していても、組織がいくら弱くても、そして患者の肉体活動がいくら激しくても、すべてカン修復術で手術を行っております。

当院の外科医は、当院で開発したカン修復術(Kang repair)が、現在まで開発されたあらゆる鼠径ヘルニア手術法の中で最も侵襲性が低く、安全な(the least invasive but the most secure)手術法であると確信しています。これまでの当院の手術実績が広く知られるようになり、キプムヘルニアセンターは、数年前から韓国最高のヘルニアセンターとして認められており、その名は海外にも広がっているところであります。キプムヘルニアセンターは、今後、国内外の学界に韓国の新しいヘルニア手術法であるカン修復術を広く発信していきたいと思っております。これにより、多くのヘルニア患者の皆さんの力になれることを願っております。


キプム病院のヘルニア手術の統計

2005年の開院から2019年 9月末まで、9名の外科医が18,299件のヘルニア手術を行いました。種類別、左·右·両側別, 性別, 年齢別

* 2019.9 statistics

Kind of Hernia

Site of Inguinal Hernia

Sex

Age

再発率: 0.5% 未満
遷延性術後痛: 1% 未満